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注文住宅は土地相場を知ることから
注文住宅を建てるには、まず土地探しが必要です。
また、最も注文住宅の値段を左右するのも土地の価格。
人によっては、極小の土地にこじんまりとした住宅を建てる人もいるし、
田舎の広い土地を買って比較的ゆとりのある家を建てる人もいる。
「注文住宅はまず土地探しから」というのは、土地の金額を決めないとトータル予算が定まらないという部分が大きいと思います。
注文住宅は土地選びを慎重に行いたいものです。
そこで土地の相場ってどうやったらわかるのか?について調べ方を紹介したいと思います。
※だだし、注意点としては人気地域は本来の土地相場よりも大幅に土地の値段が高い場合があります。それでも買いたい人がいるという証拠ですので、ここで紹介する情報はあくまで目安として捉えるのが良いでしょう。値段の交渉材料にはなるかもしれません。
不動産屋さんのチラシから坪単価・平米単価を計算しよう
まずは、不動産会社が出してくれたチラシを見ることから始めましょう。
最近では、SUUMOの情報も結構更新がタイムリーなので、それで調べるのも手っ取り早いです。
SUUMOの情報は、僕も土地探しを始める前は半信半疑でしたが、不動産屋さんから新着情報があったと聞いた直後にSUUMOで見ても「NEW!」と書いた情報が出てきていたので、信頼していいと思います。
ちなみに、土地の契約が終わって僕が買った土地は、次の日ぐらいにはSUUMOから「掲載終了」となって消えていましたよ。
不動産屋さんのチラシは、基本的にすべて「レインズ」という不動産情報サイトに公開されたものを紙で出力したものです。
関西圏であれば「近畿レインズ」に不動産情報が掲載されています。
不動産会社のチラシには、土地の値段と広さが書いていますので、計算して坪単価を求めてみましょう。
この坪単価(ないし平米単価)が相場観を知る最初のステップです。
この坪単価をベースに周辺相場との比較をしていくと大体の相場観がつかめるようになってきます。
1坪は3.3㎡(平米)。30坪の土地は、3.3㎡/坪×30坪=99㎡
公示価格で公的機関の売買相場を調べよう
「公示価格(こうじかかく)」というものを聞いたことはありますか?
公示価格とは、その名のとおり公(国)が示した価格です。つまり、国の機関である国道交通省が毎年1月1日時点の土地価格の目安を示したものです。
公示価格は、国道交通省のホームページから検索できます。
Google検索で「公示価格」と入れてもすぐヒットしますよ。
では、具体的に調べた方がイメージがつきやすいと思いますので「兵庫県」で調べてみます。
国土交通省のホームページから「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」に進みます。
全国の地図が表示されるので「兵庫県」をクリック。
「兵庫県」をクリックすると、地図が表示されます。
最近住宅街としての人気が上がってきている「三田市」を調べてみましょうか。
「三田市」をクリック。
すると、検索条件の画面がでてきます。
注文住宅ということで、今回は住宅地を調べる前提で話を進めます。
- 対象:地価公示のみ
- 調査年:好きな調査年度(直近がいいと思います)
- 用途区分:住宅地のみ(家を建てるのであれば住宅地が人気)
これらを選んで「検索」ボタンをクリック。
すると検索結果が出てきます。
検索結果のうち、「所在及び地番」と書いている住所が、いわゆる「標準地」です。
調べたい地域があれば、検索結果の詳細を見てみましょう。
ここでは、「三田-1」をクリックして見てみます。
すると詳細情報が出てきました。
「価格」というところに平米単価が記載されています。
この「三田-1」の地域の公示価格は83,500円ということですね。
実際、SUUMOで検索してみると、三田の住宅街で良さそうな土地は1,500万円を下回っているものは見つかりませんでした(2018年12月現在)。
今回のケースでいくと、三田市で注文住宅を建てようと思うと、1,500万円以上は土地でかかりそうだな、とわかります。
同じ地域でも、整形地なのか?切土なのか?など、住みやすさによっても値段が異なります。
三田市は兵庫県でも人気のベットタウンです。そのため、ここでは相場が1,500万円程度でしたが、実際の取引では1,700万円近くは見ておいた方が良さそうですね。
路線価からその土地の相場を調べよう
次に「路線価(ろせんか)」というものも見てみましょう。
こちらの方がイメージがつきやすいかもしれません。
路線価とは、路線(道路)の標準的な評価額について、国が公表しているものです。
路線価は国税庁が発表しています。これも、公示価格と同じように地図から該当地域の路線価を検索することができます。
路線価は、国税庁が公表しているだけあって、税金計算のために参考となります。
では、公示価格の際に調べた「三田市」で路線価を見てみましょう。
平成30年の路線価は、国税庁ホームページの「財産評価基準書」の路線価図から確認できます。
同じように、「兵庫県」→「路線価図」と順にクリックしていきましょう。
すると市町村が選択できるので、「三田市」をクリック。
公示価格を調べた際の住所は「屋敷町」だったので、ここでもわかりやすいように「屋敷町」で検索してみます。
屋敷町の横に「53364」と「53371」という数字がありますが、
地図の場所が動くだけなので、今回は「53364」をクリック。
こんな地図が出てきましたね。
道の上に、数字が書いていると思います。これが路線価です。
今回、赤で囲った「④」と書かれたあたりに家を建てたいな〜って思ったとします。
④の地域は、「51E」と書いていますね。
ここで言う「51」は、×1,000してみてください。つまり、ここの路線価は51,000円です。
Eは借地権割合を示しているのですが、今回は話を単純化するために割愛しますね(詳しく知りたい方は、国税庁ホームページ「路線価図の説明」へGO)。
公示価格の8割程度で設定されているこの土地の価格(価値)はおおよそ、63,750円/㎡(=51,000円÷0.8)です。
1坪は3.3㎡(平米)。30坪の土地は、3.3㎡/坪×30坪=99㎡
実際の不動産売買実績を見てみよう
実際に取引された不動産売買実績もみることができます。
これは、国土交通省のホームページで見れます。
国土交通省の「土地総合情報システム」から、取引地域などを地図で選んでいくことで、実際にどれくらいの土地がいくらで取引されているのか?を見ることができます。
今回、調べた兵庫県三田市の売買実績は、こんな感じでした。
住宅街のウッディタウン周辺は、1,500万円〜2,000万円程度で取引されているようですね。
こういった形で、めぼしい地域の相場観を調べることで交渉材料にもなりそうですね。
固定資産税評価額を見てみよう(※契約前は入手困難)
実際に土地や土地付き建物の売買契約をすると、前年の「固定資産税評価」に関する通知書のコピーを入手することができます。
ここで実際に、売主さんが固定資産税を支払うときに、その不動産がいくらで評価されているのか?を把握することができます。
- 書いたい土地を調べてみよう
- 公示価格・路線価・売買実績は自分で調べられる
- 路線価は、公示価格の8割程度で表示
- 土地を買うときは、これらを頭に入れた上で値段交渉!